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2013年11月11日月曜日

MacがOS X Mavericksに対応しない場合、どうしたらよいか

待望のOS X Mavericks(バージョン10.9)が公開となりました。

バージョンアップする度に古いMacに対応しなくなった過去の多くのMac OS Xの 新バージョンと異なり、Mavericksは、前バージョンと同じMacで利用できます。 つまり、Mountain Lionが使えるMacなら、Mavericksにアップグレードすること ができるのです。

しかし、Lion(バージョン10.7.5)までしかアップグレードできないMacも存在 します。Snow Leopardのセキュリティアップデートは、OS Xが2回アップグレー ドした後でも公開され続けましたから、Lionまでしか対応しないMacにも、今後 1年か2年はセキュリティアップデートの公開が期待できるので、少し安心です。

でも、Lionにアップグレードできない旧型のMacは、Snow Leopard(バージョン 10.6.8)以前のOS Xで使い続けるしかありません。Appleがそんなに長期間セ キュリティパッチを公開し続けるとは想像しにくいので、こうしたMacを使い続 けるのはお勧めしません。

Appleは、近い将来、Snow Leopardのセキュリティアップデートの公開を終了す ると考えるのが妥当です。今や三世代前となるオペレーティングシステムで新し いセキュリティの脆弱性が見つかったとして、その修正には、多大な経済的負担 と開発リソースが必要だからです。Appleは、Snow Leopardと、Snow Leopardか らより新しいOS XにアップグレードされたMacのためにJava 6アップデートを公 開し続けています。Oracleでさえ、もうJava 6パッチを一般には公開していませ ん。と言うことは、Appleは、古いMacのために最新のJavaパッチをOracleにお金 を払って用意してもらっている可能性もあるのです。

過去のMac OS Xのほとんどで、Appleは、現行と一世代前のオペレーティングシ ステムでのみ、OSの脆弱性をパッチしてきました。たしかに、Appleは、 Mountain Lionの公開後に考えを改め、二世代前のSnow Leopardまでサポートす ることにしたようですが、Snow Leopard版のSafariの121ヶの脆弱性をパッチするまで数ヶ月もかかっています。

残念なことに、AppleがいつまでSnow LeopardあるいはLion用のセキュリティ アップデートを提供するか誰も知りません。Microsoftは、Windowsのサポート期 間を公にしていますし、CanonicalもUbuntuについて同様に発表をしています。 Appleは、Mac OS XあるいはiOSの各バージョンのセキュリティアップデートがい つまで公開されるか発表したことがありません。

せめてもの救いは、ここ数年間に発売されたほとんどのMacが、最新のOS Xに アップグレードできると言うことでしょう。

現在もサポートが続いているOS Xを使えるMacについては、次のリストを参照し てください。お使いのMacがここにリストされているMacより古い場合、サポート されているOS Xにアップグレードできません。その場合は、後述する助言を参照 してください。

Mavericks対応のMac

Mavericksは、その前のMountain Lionと同じく、次のMacと最小2GBのRAM、8GB のハードディスク空き容量を必要とします:
  • iMac(Mid 2007以降)
  • MacBook(Late 2008 Aluminum、あるいはEarly 2009 以降)
  • MacBook Air(Late 2008以降)
  • MacBook Pro(Mid/Late 2007以降)
  • Mac mini(Early 2009以降)
  • Mac Pro(Early 2008以降)
  • Xserve(Early 2009)

Lion対応のMac

お使いのMacがMavericksには古すぎる場合、Mountain Lionにもアップグレード できません。しかし、お使いのMacが次にリストされていれば、そのCPUがCore 2 Duoですから、最小2GBのRAMがと7GBのハードディスク空き容量さえあれば、 Lionが使えます:
  • iMac(Late 2006、あるいはEarly 2007)
  • MacBook(Late 2006、Mid or Late 2007、あるいはEarly 2008)
  • MacBook Air(Early 2008のオリジナルモデル)
  • MacBook Pro(Late 2006)
  • Mac mini(Mid 2007)
  • Mac Pro(2007年に購入されたものを含め、オリジナルの2006モデル)
  • Xserve(Late 2006、あるいはEarly 2008)

お使いのMacのモデルが不明な場合、EveryMacおよびapple-historyで情報が見つかるかも知れません。

OSのアップグレードにRAM容量が不足しているだけなら、是が非でもRAMを増量し てください。RAMはそんなに高くありませんし、オンラインの情報を基に自分で インストールできます。自分でインストールできなければ、Apple認定のサービ スプロバイダに頼んででも増量すべきです。

お使いのMacがMavericksには対応しいないけれどLionには対応している場合で も、これから新たにLionを入手するのは困難です。Mac App Storeでは売ってま せんし、OS X Lion USB Thumb Drive (パーツ番号 MD256Z/A)はAppleのオンライ ンストアにありません。

Appleのスポークスマンは、昨年、Macworldに対して、ユーザは、Appleに電話すれば「レガ シー製品リスト」からLionが購入できると言っています。でも、いつまでも在庫 があるとも限りません(Apple Storeコールセンターに電話すると、ダウンロー ドするためのコードが購入できる場合があるので、お試しください)。

AppleからLionを購入できない場合、Lionを持っている友達を捜すしかありませ ん。すでに使っていない店頭販売されていたライセンスであれば、手助けしてく れるかもしれません。

MavericksにもLionにも対応しないMac

Early/Mid 2006に発売となったiMac、MacBook、MacBook Pro、あるいはMac mini をお使いの場合、利用できる最後のOS XはSnow Leopardです。

繰り返しになりますが、Appleが三世代前のSnow Leopardのセキュリティパッチ をいつまで公開し続けるかは誰にも分かりません。

Appleは、Leopard(バージョン10.5.8)、Tiger(バージョン10.4.11)、あるい はそれ以前のOS X用のセキュリティアップデートを、もう公開していません。

お使いのMacのCPUがG4やG5を含めたPowerPCの場合、Appleは、その利用可能なオ ペレーティングシステムのためのセキュリティアップデートを、二年以上公開していません。ちなみにAppleが最後の PowerPC Macを発売したのは、2006年になります。

残念なことに、Appleは、ユーザにオペレーティングシステムやMacのサポート終 了を通知しません。さらに悪いことに、そんなMacでAppleのソフトウェアアップ デートを実行した際、「お使いのソフトウェアは最新です」という勘違いさせる メッセージを表示します。

このメッセージのために、多くのMacユーザが気付かぬ内にマルウェアをインス トールされたり、他のセキュリティ問題に曝される可能性があるパッチされてい ない、危険な環境を使い続けていることを知りません。

ここまで古いシステムを攻撃するマルウェアを作る攻撃者なんていないと思うか も知れませんが、ここ数年見つかるマルウェアはマルチプラットフォームであ り、こうしたマルウェアはPowerPCネーティブコードを含んでいることがあります。 それも一度だけでなく、二度三度と見つかっているのです。

さらにユニバーサルバイナリのマルウェ アも、古いMacを攻撃できます。(Image credit: Kaspersky)

Appleによれば、iPhone、iPad、およびiPod touchでは、新しいiOSが出る度に多 くの端末が素早く最新のOSにアップグレードされていると発表しています。しか しMacとOS Xの場合は、そのように順調にアップグレードされていないのが現状 です。

今年3月のChitikaの報告では、北米で最も広く使われているMac OS Xのバージョンは、Snow Leopardでした。5月には、Net Applicationsが全世界のMacのインストールベースの33%がSnow Leopardあ るいはそれ以前のMac OS Xであり、25%がLionで、最新のMountain Lionはたった の27%と報告しています。

Appleは、OS XのアップグレードをMavericksから無料とすることで、OS Xのアッ プグレードも、iOSのように広く素早く広がることを期待しているでしょう。良 いアイデアに思えますが、効果があるかどうかまだ分かりません。

Snow LeopardあるいはLionを使っていて、お使いのMacがMavericks対応なら、す ぐにアップグレードを検討すべきです。対応していない場合、可能なら新しい Macの購入をお勧めします。それが、Appleが最も喜ぶ対応でしょう。

お使いのMacでMavericksもLionも使えず、新しいコンピュータを買う予 算もない場合は、どうしたら良いでしょう?
Lionに対応しない初期のIntel Macをお使いの場合でも、選択肢はいくつかあり ます。

Windows 8 Compatible

一つの選択肢は、Boot Campを使って、Macを主にWindowsで使う方法です。 Appleは、そのMacをもうサポートしないでしょうが、代わりにMicrosoftがサ ポートしてくれます;Windows 8.1なら1GHzのCPUと1GBのRAMと20GBのハード ディスク空き容量で使えます

あるいは、Windowsも購入できないか、Windowsを購入 したくない、またはこの機会に無料のオープンソースソフトウェアを支援したい なら、MacにUbuntu Linuxをインストールする方法をオンラインで探してください。

CPUがG3のMacを含めたPowerPC Macでも、最新のUbuntuが使えます。

また、当たり前の話ですが、安いPCを買うのも選択肢です。安かろう悪かろうも 多い世界なので、注意は必要です。

とは書いたものの、こうしたソリューションは、ほとんどのMacユーザの期待し た回答ではないでしょう。技術的知識の有無を問わず、ほとんどのMacユーザ は、他のオペレーティングシステムに移行するくらいなら、最新のMacを買う道 を選ぶはずです。

最新のMacを買う予算はなくても、少しくらいはお金が出せると言うなら、中古 のMacも選択肢です。でも、必ずMavericksが使えるくらい新しいMacを探してく ださい。Mavericksなら、今後も数年はセキュリティアップデートが公開され続 けると期待できます。

古いOS Xを使い続けている友達がいたら、Mavericksあるいは 最低でもLionにアップグレードできないのか調べてあげてください。アップグ レードできるなら、アップグレードを手伝って上げましょう。アップグレードで きない場合は、新しいMacの購入をそっと勧めてください。

セキュリティアップデートが提供されないハードウェアやソフトウェアについて ユーザに通知する責任は、Appleにあります。セキュリティの研究者やセキュリ ティブログや、皆さんのようなブログの読者の仕事ではありません。Appleがそ のことに気付き、ユーザがいつアップグレードすれば良いのか、明確に通知する ようになることを祈ってます。


About Joshua Long

Joshua Long has a master's degree in IT concentrating in Internet Security and has taken doctorate-level coursework in Business Administration and Computer and Information Security. Josh's research has been featured by many fine publications such as CNET, CBS News, ZDNet UK, Lifehacker, CIO, Macworld, The Register, and MacTech Magazine. Look for more of Josh's security articles at security.thejoshmeister.com and follow him on Twitter and Google+. View all posts by Joshua Long →

Posted on October 23rd, 2013 by

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